30/10/2018

XP-Pen Artist 13.3 液晶ペンタブレット レビュー : 激安の Wacom 液タブ Cintiq 比較

XP-Penから平成3 0年4月5日に発売された、液晶タブレット:Artist 13.3 をさっそく購入した。
これまではXP-Pen DECO 01を使っていたが、以前から液晶が欲しかった。しかし22 ProとかArtist 22E Proは高価で手が出なかった。それに持ち運びできるやつとなると、やはり今回のArtist 13.3が有利だ。、サイズの点でも隣にあるIPADよりは十分大きく感じる。

XP-PENは2005年創立のペンタブレット、液晶ペンタブレットの生産販売メーカー。XP-PENの連絡先を見ると中国のメーカーのようだ。他中国ペンタブメーカーとの違いは日本語のがあること、現時点ではあまり多くないが日本語のヘルプページも備えていることだ。日本語でのオンライン問い合わせも可能。サポートの対応はややカタコトの日本語ながら誠実に対応してくれると評価は高い。“XP-Pen”はペンタブレットを扱う有名なメーカーです。同社の代表的な製品としては、ペンタブレットの下位モデル『Star』や上位モデル『DECO』が挙げられます。

タブレット、ペンタブ、液タブとは?

パソコンを使って描かれた絵は“デジ絵”なんて呼ばれていますが、マウスでデジ絵を描くのはなかなか難しいものです。

デジ絵を描くための便利ツールとして“ペンタブレット”が挙げられます。“タブレット”と聞くと『iPad』や『Nexus』などといったタブレット端末を思い浮かべるかもしれませんが、これらタブレット端末はコンピュータの1つであるのに対しペンタブレットはマウスと同じ単なる入力機器なので、全く異なります。

ペンタブレットは、“ペンタブ”とも言われます。パソコンを長く使っていても、デザインやイラストに関わったことのない人はペンタブを使ったことがないかもしれません。ペンタブを簡単な言葉で表すのであれば、“ペン型のマウス”でしょうか。

専用のペンの先端をタブレット(板)にあてることで、マウスポインタを操作することができます。実際にペンを持って絵を描く感覚で、デジ絵を描くことができる優れものです。ペンタブは単にマウスポインタを動かすためだけのツールではなく、筆圧感知機能も備えています。最近の上位モデルのペンタブであれば、傾き感知機能も備えています。

デジ絵を描く上でペンタブは必須とも言えるアイテムですが、実際にインクが出るペンではなく、描画されるのはあくまで画面側なので、常に画面を見ながらペン先を動かす必要があります。慣れれば全く問題ありませんが、慣れるまでがちょっと大変です。

そこでペンタブと似た製品として、“液晶ペンタブレット”というものがあります。略して“液タブ”です。液タブもペンタブと同じくペン型の入力機器であることに代わりはありませんが、専用のタブレット(板)形状の画面に直接ペンをあてて描けるのが大きな特徴です。ペン先からインクが出るわけではありませんが、タブレット形状の画面にペン先をあてたとき、タブレット形状の画面に描写されるため、ペンタブよりも扱いに慣れやすい製品です。感覚としては、“絵を描くことに特化した『iPad』”でしょうか。

操作に慣れやすい液タブは、ペンタブよりも高価な製品です。また、最近のペンタブは、ペンを滑らせたときの質感が紙に近づくよう改善されていますが、液タブは画面上をペンが滑るため、ペンタブよりも書き味は劣ると言われています。
僕はイラストレータではないものの、デザインをする上でペンタブをちょこちょこ使ってきました。しかし、いつまでたってもペンタブの操作に慣れなかったので、深夜のテンションで何も考えず購入したのが『XP-Pen Artist 13.3』という液タブです。

購入の際、いちばん気になったのがやっぱり価格です。中国メーカーの格安液タブが安くて魅力的!XP-Penなどが特に人気なようですが、価格面ではほんとうに魅力的!でも膝に抱えて使うなら13〜15インチのモニターが限界だと思うので、XP-PenのArtist13.3またはArtist15.6が最終候補に。公式店 : https://www.storexppen.com/buy/artist13_3.html

今回は宅配でXP-Pen製の液晶ペンタブレット[Artist 13.3]を買取ました。こちらは元箱などの付属品がすべてそろっており、使用感もすくない大変きれいな状態でした。XP-Pen Artist 13.3 日本公式ブランドサイト : https://www.xp-pen.jp/goods/show/id/203.html

お手頃サイズなのにプロ仕様の『Artist 13.3』

Artist 13.3特徴

表示サイズ : 13.3型(293.76 x 165.24 mm) 
最大輝度 : 250cd/m2 
最大解像度 : 1920 x 1080 
視野角 : 水平178度 / 垂直 178度 
色域 : AdobeRGB比 75% 
読取り解像度: 5080LPI 
筆圧:8192レベル
読み取り速度 : 266 RPS
インターフェース : HDMI + USB Type-C 
消費電力 : 9W以下 
外形寸法 : (W)389 x (D)250.7 x (H)14 mm 
厚さ:6 mm
重量 : 約1.5kg (スタンドを除く) 
バンドルソフト : なし
対応OS: Windows7/8/10、Mac 10.10以降です。対応ソフト:openCanvas、SAI、Clip Studio、Photoshop、GIMP、Painter等のソフトです。 
付属品 : スタンド、P05パッシブペン、替え芯8本、3in1ケーブル、マニュアル、クリーニングクロス、HDMI Mac変換アダプターケーブル、二本指グローブ

化粧箱がすばらしい…

化粧箱がApple製品かのような感じに進化してすごく高級感が出ました。そうなると(仕事がら)逆に気になるのは詰めの部分。「Thanksgiving Card」が付いているのですが、日本語の文章と使っているフォントが微妙なんですよね。たかが挨拶カードではありますが、これって家で例えたら玄関ですよね。わざわざつけるんだったらきちんとしてほしいと思いました。せっかく日本支社もあるんだからそういう細かい部分もチェックしてほしいですね。

まずは見た目をチェック

省スペースを追及した薄くコンパクトなボディ 
コンパクトでありながら、ワンタッチでショートカットを実行できる
カスタマイズ可能な6つのファンクションキー。 
デスクトップ型のXP-Pen Artistの魅力の多くを搭載し、作業効率の向上を可能に。
利き手を問わない上下対称のデザインで、快適なクリエイティブ作業環境を提供します。
ご覧のように小さい、うっすい!まるでペンタブ間隔ですがHDの液タブです。便利になったよー 。

Artist 13.3について

フルHD(1920×1080ドット)対応1677万色表示のIPS液晶搭載 
高解像度のフルHD(1920×1080)液晶ディスプレイは、178°の視野角、1677万色表示を特色とし、
さまざまな角度から見ても高品質な表示を実現。

『Artist 13.3』の画面サイズは 13.3インチ で、画面解像度は 1920x1080 のフルHDとなっています。サイズは375x248x14mmで重さは1.2キログラム!入力エリアもDECO 01のサイズは10x6.25インチ。対してArtist 13.3は293✕165mm……

画面サイズに関しては『MacBook Air』の13インチモデルと全く同じなので、横に並べて比較してみました。単なる液晶画面ではないため『MacBook Air』よりも少し大きくなっていますが、このサイズで液晶ペンタブレットというのは驚きです。

続いて『iPad mini』との大きさ比較。比較対象として『iPad mini』を選んだ深い理由は特にないのですが、こういった製品のサイズをある程度知るためには、身の回りの製品と比較するのが良いのかなと思っただけでし〜。

縦横のサイズだけでなく、とても薄いのも魅力の1つです。最厚部 18mm の『MacBook Air』と比較してもこの通り。

重量は 1.5kg なので『MacBook Air』の11インチと13インチの中間くらいに該当します。
これだけスリムなサイズで、重量も軽い液晶タブレットは他にはないでしょう。XP-Penが“持ち運びも簡単”と謳っているように、苦労せずに持ち運びできそうです。

液晶自体もかなり発色良く、細部までくっきりと表示してくれます。IPSなので角度をつけても色の変化がなく、絵を描くという用途において必要な性能は全て押さえている印象です。

また、IPS液晶を採用していることで、角度を変えても色が変わらないのが良いとも話し、これは、どんな置き方でも描くことができる、自由度の高い「Artist 13.3」にとって大きな利点と言えそうだ。

P05ペンは充電不要に進化

8192レベル筆圧機能を備えた新デザインのP05 
XP-Pen Artist 13.3は新デザインの「P05 」を採用。
8192レベルの筆圧機能と傾き検出機能に対応し、
より快適なエルゴノミクスデザインを追求したP05 は、
繊細な操作性と快適な書き心地を提供します。
ペンも “8192レベル筆圧機能” って書いてあるから描き味も全然問題なさそう。高精度、低遅延、そして低いオン加重(=力を加えていない状態でも入力を検知できる)が特徴の専用ペン。
ペンは持ちやすく、標準のペン先の感触も私の好みです。画面上を軽〜く滑らせるだけで、細い線から強い線まで、くっきり滑らかに描けます。
「描く」という行為のストレスが極限まで抑えられているのは、本当に助かりますね。
(今さらですが)これは新しい画材だな!と思いました。ソフトウェアで描き味を調整できる画材。特に目的がなくても、いつまでも触っていたくなります。
Artist 22E Pro のペンは充電式でしたが、Artist 13.3は充電不要のペンに進化しています。充電池がないためペンも従来のものに比べ細身になり軽くなっています。

ケーブル1本で接続できる手軽さが素晴らしい

コンピュータへの接続が容易な専用接続ケーブル 
そして、これまでにない新しい専用接続ケーブル(3分岐ケーブル- 電源ケーブル,USB-Cケーブル,HDMIケーブル)で、
煩雑になりがちなケーブルをコンパクトにまとめることができ、
コンピュータへの接続を容易に行うことが可能です。

液晶タブレット本体側が「USB-C」、PC及び電源側が「USB」(PC)、「HDMI」(PC)、USB(電源)になっているコード1本で接続します。

しかし『Artist 13.3』には、これら3つのケーブルを1本にまとめたケーブルが付属していました。タブレット本体に挿すケーブルは1本で、その1本のケーブルの途中から3つに分かれている感じです。たった1本ケーブルを挿すだけで使えるのは、見た目の点からもかなり助かります。

そして早速セットアップ。13インチの方が接続は難しくない、という物の「接続はUSB-CかminiDisplayPortのみ」というのは、少し気をつけなければいけない点かも。パソコンによってはHDMIとDVIくらいしかモニター用の端子が付いていない物もありますしね。

僕のマシンは運良くDisplayPortが付いていたため、DisplayPort〜miniDisplayPortのケーブルさえ買えば問題なく繋がりました。良かった。
ドライバをインストールし無事表示。Photoshopなど使ってみましたが、明らかに従来の物より滑らかです。コレ、ちょっといじればPhotoshopでもペン入れ出来るくらい反応良いかも知れません。

使い方

製品に同封されている説明書は最低限のものです。説明書は公式でダウンロードできます。最新ドライバーのダウンロードも必要ですし 。

ペンタブってドライバがとても重要なので、ドライバのサポート継続が安定しているメーカーが良いと思いました。

また動画をいろいろ見ているうちに、線の抜きの様子がアナログに近く、描きやすそうでした。

画面表示が若干青が勝っているように感じます。これは、ドライバーで画面の設定を「sRGB」に変更すると、治まります。

あと、キャリブレーション(タッチペンの入力位置の調整)は気軽にできるので、ずれたなと思ったらやり直した方が良いです。最初にキャリブレーションした時と、絵を描いているときで、自分の頭の位置が違っていて視線の角度が変わっている場合があります(^-^;

 また、画面にはノングレアのフィルムが最初から貼ってあります。間違ってはがしてしまわないように注意して下さい。

ポータブル性に優れるシンプルな仕様

Artist 22E Pro は背面に出っ張りがあり角度調整のスタンドも付いているので据え置き型という感じですが、このArtist 13.3にはそういった出っ張りのたぐいはなく、薄く、軽くなっているので、携帯して外出先で使いたいという用途をお持ちならArtist 13.3もしくはArtist 15.6を選んだほうがいいでしょう。

別売りのスタンド

Artist 13.3は角度調整のスタンドが付いていないので、この別売りのスタンドを一緒に購入することをオススメします。スタンドがないと角度をつけるのに片手で液タブを支えるか雑誌など重ねて置いて描くことになるし、セカンドモニターとして使う際に困ります。メーカーサイトを見るとArtist 12HD に最適化されているとあるのですが、Artist 13.3でも問題なく使えるようです。

XP-Pen Artist 13.3 液タブ 液晶ペンタブレット を使用しての感想

初心者が入門用として使用するには十分なものだと思います。4万円弱で、手元の液晶画面で絵が描ける環境が整うというのは、素晴らしいことだと思います。初めて液タブを買う人だけでなく、ベテランでも満足出来る品質だと思います。オススメです。

そんなこんなで、XP-Pen Artistの13.3インチはおおむね快適。「2Kで大丈夫かな?」と思っていたものの、全く問題ありませんでした。表示は滑らかで発色も良いです。

「何度も書き直しができる」、「いろんな色を塗って比較できる」というのは、アナログにはないデジタルの魅力で、イラストを描く敷居が低くなりそうで、とても満足しています。

液晶タブレットと言えば日本メーカー「ワコム」さんの製品が高く評価されていますが、如何せんお値段が倍近くします。そこは、購入される方それぞれのスキルなり、お財布なりとの相談にはなるかと思いますが(笑)、本機も値段なりの性能は充分にあり、安かろう悪かろうではない、と思いました。

11:33 Publié dans Autres | Lien permanent | Commentaires (0)

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